9月 10th, 2014

ネットいじめのある実態(米国)

メディア関連, by admin.

 ある米国のネットいじめに関するドキュメンタリー番組の内容の要点を次のとおりにまとめてみた。

 米国の子どもたちに起きているネットいじめの問題。ネット上(特にSNS上)のいじめで子どもが自殺している。匿名の人から誹謗中傷を受け、耐えられなくなり自殺に至るのである。近年ではネット上で男女が互いの裸の写真を交換しているケースもあり、簡単に写真が流出、拡大してしまい、それも誹謗中傷に繋がっている。
 子どもたちはいじめにあった時、親になかなか相談できない。相談すれば監視されるか、端末を取り上げられるからだ。相談しても相談に乗らない親もいる。そのへんは各種家庭環境、家庭事情による。そして、親がきちっと相談にのってくれたとしても、問題の解決が進まない。親子は学校に行くがどうしても先生方は親に委ねようとする。次に警察に行くが、警察は事件にならないと取り扱ってくれない。次に司法にうったえるが、相手の経済事情などから裁判費用回収の目処が立たない。そしてプロバイダに解決を依頼するが時間だけが途方にかかる。ともかくどこもかしこも問題解決が進展しそうにない場ばかりなのである。
 それでも、現在、解決に向けての道が見えてきている。それはいじめの最前線にいる子ども達が自分達で問題を解決していく道なのである。いじめの場合、いじめる側といじめられる側の他に多くの第三者がいる。第三者は自分がいじめる側を注意すれば、今度は自分がいじめられる危険性が高まることを恐れ傍観者になる。このような傍観者が大半である。しかし、ここで傍観者同士が協力するのである。一人では弱いが傍観者皆で協力すれば強くなれるということなのだ。そして、傍観者はいじめられる側の人の靴をはいて歩くような気持ちになり、いじめられる人の気持ちに共感する心が大切なのである。
 ある学校でピンクのシャツを着てきた生徒がいじめにあった。第三者達は協力して、ある日皆でピンクのシャツを着て登校したのである。いじめる側はそれ以来いじめることを止めたのである。

 以上がとりまとめだ。
 子どもたちはネットを技術的にいくらもで使えるが、他人を傷つけないようにする術、自分の安全を守る術を知らない。ネット利用を規制したところで現実にはいくらでも抜け道がある。だから、ネットの危険性や人を傷つけることの問題を子どもたちに伝えることを大人は継続しなければならない。また、いじめが発生した時に、子どもたちが協力してこれを解決していくような道筋についても改めて検討していく必要があるだろう。

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