10月 9th, 2014

教えることと学ぶことの関係

コミュニケーション関連, by admin.

 何かのテーマについて知っている人が知らない人に教え、知らない人は知っている人から学ぶ。こういう状況下、学校などでは知っている人が先生、知らない人が生徒ということになるだろう。しかし、これは表面的な話であり、実際、先生が生徒よりも知っているかといえばそうとは全く言い切れないのである。
 あるテーマの全てについて先生が知っているわけではない。先生の知見はこれまでの人類の積み重ねからすれば、その60%といえるかもしれないが、未知、つまりこれから起きるであろう積み重ねからすれば1%にも満たないと想像されるのである。先生の投じたあるテーマについて生徒は知っていることはないと最初に自覚するのであろうが、実は関連した深いことを知っていたりするのかもしれないのである。しかし、そのことが発覚するかどうかは先生と生徒のやりとりの中に生まれてくるのである。先生が生徒に様々なことを教えつつ、それを受けた生徒が発する疑問を如何に感じていくかが鍵となる。または、先生が教えてくれたことに対して生徒が如何に洞察するのかも同様である。
 教えることと学ぶことの関係はテーマが始まった時からぐるぐる回るのである。それは遅くても早くてもその場その場で適宜変わってくるのである。ただし、ずっと止まりっぱなし、もしくは回る気配のない場は、先生にも生徒にもあまり魅力的ではないだろう。なお「先生」はテーマをまず初めに「生徒」に投じた人として、前述のぐるぐる変わる関係の中にあっても、やはり「先生」なのである。そしてその先生の生徒はずっと「生徒」なのである。知識があるかないかは大した問題ではない。どのようにぐるぐる回るか、回せるか、そこが重要なのであり、それは先生にも生徒にも等しく課されられたことなのである。
 

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